教室運営のヒント&お知らせ Tips & News
2015.1.21
教室運営のヒント NO,56◆『授業料は安い方がいい?』
『授業料は安いほうがいいですか?』こういったご相談をよく受けることがあります。
確かにどのような商品でも、消費者の共通のニーズで「価格は安く」ということがあると思います。
高いほうがいいと思っている人は、なかなかいないと思います。
それでは安くすれば売れるのかといったら、そうではありません。
もちろん、高ければ売れないということもありません。
高くても売れているものはたくさんあります。
実はこのお話は、以前『ホンネとニーズ』という話題のなかでお伝えしたことなのですが、
今回は『授業料は安いほうがいい』のかについて、もう少し突っ込んでお話したいと思います。
それでは実際に『授業料を安くすれば、簡単に生徒が集まるのか』といえば、
正直な話、ただ安くしただけではなかなか集まらないです。
しかしやり方次第では、生徒を大量に集めることは可能です。
ただやり方を間違えてしまうと、教室の経営自体を圧迫することにもなります。
実はこういった『安い=売れる』と考え、それを実践し成功した例があります。
その成功例として、昔のダイエーなどがあります。 昔のダイエーは、『地域安売り一番』
ということをコンセプトに価格破壊を続け販売を拡大していきました。
さらにこの価格破壊は、他の業界でも起きたことです。
それは『ハンバーガー』や『牛丼』などのファーストフードの世界です。
マクドナルドや吉野家が、価格破壊を大義名分として、
一時、『安さ』を売りに販売を拡大していきました。
このように『安さ』を売りにして、商売を拡大していくことは可能なのです。
しかしここで勘違いしてはいけないことが、商品が売れないことを、それは商品が高いからであって、
値下げをすれば売れるという発想です。
「安さ」だけを売りにしていては、先ほどお話したとおり、商品は簡単には売れません。
消費者が商品を買うのは、商品に感じる価値が、価格よりも高く感じたときです。
多くの人は、商品に感じる価値を価格よりも高くするために、価格を下げますが大切なことは、
商品に感じる価値を価格より高めることです。
ですから安易な値下げの前に、「なぜ、この商品はこの価格では売れないのだろうか」
という原因を追究する必要があるわけです。
それでは教育業界ではどうでしょうか。
『授業料が格安』をコンセプトに、教室展開をして拡大が出来るのかというと、
結論からいいますと“できる”と思います。
これは私も実際に『授業料が格安』をコンセプトに成人クラスを開講し、
5箇所の教室で午前中だけで500名を越える生徒を集めることができています。
このお話については、またいずれしたいと思います。
話をもとに戻しますが、先ほどのお話と、同じように生徒が集まらないのは、
授業料が高いからだと、安易に考え授業料の値下げを行うことは避けなければいけません。
もし安易に授業料の値下げを行えば、レッスンの価値自体を下げるばかりではなく、
結局価格競争に巻き込まれ教室自体の体力を失うことになります。
さらに生徒が集まらないのは、授業料が高いせいだと思い、本来の原因を追究しなくなってしまいます。
これはダイエーがおかしくなった原因と同じことが起こるということです。
また利益を考えずに値下げを行うと、最終的にその商売自体がうまくいかなくなります。
一時はよくても、商売は継続できなければ意味がありません。
それはダイエーやマクドナルドが教えてくれています。
確かに『授業料は安い』ほうが、消費者に対してインパクトもありますし、
何より消費者は最初に金額をどうしても見てしまうのも事実です。
そのため他の教室より少しでも安価にしようと考えるのは仕方ないことかもしれません。
もし他教室より安価な授業料で行うのであれば、その収入で教室をしっかりと
運営できる金額にしなければいけないです。
要するに『安価な授業料』にするために究極にコストを削減してしまい、結局、講師の質を落とし、
レッスンの質まで落とし教室自体の環境まで悪化させてしまうという、
最悪なことにならないようにしなければいけません。
それでは、『安価な授業料』は『教室展開拡大』には有効ですが
『教室継続』には繋がらないのでしょうか。
そこで『授業料は安いほうがいい』についての結論ですが、私なりの考えを含めて、
次回にお話したいと思います。
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