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教室運営のヒント NO,306◆もう私たちのことはどうでもいいんだ…

もう私たちのことはどうでもいいんだ…

 

「木造の教室と黒板」

 

■とあるスクールのお話しです。

 

Aさんは、あるスクール業界で、講師から拠点責任者になり
その後、自分の思いを実現できるようにと、独立し
自宅近くの店舗でスクールを開業しました。

 

開業前に、起業についてAさんなりに勉強をし
起業セミナー等にも参加をして、日本政策金融公庫からも
資金調達をし、はれてスクールを開校しました。

 

ホームページも作成し、チラシも配布し、
あとは未来のお客さまの問合せを待つのみです。

 

拠点責任者時代、生徒募集も行い、
まずまずの成果を上げていたこともあり、
自信満々ではないですが、ある程度の自信を持っていました。

 

 

 

■開校1ヶ月後。

 

「会社にうんざりする女性管理職」[モデル:土本寛子]

 

当初の予定より、お客さまが集まりません。

 

現状では家賃の支払いさえ足りない売上です。
まだまだ、これからと思い、チラシを配布していきます。

 

しかし、3ヶ月経っても、家賃分の売上になりません。

 

借りたお金が入金されていた通帳の残高は
見る見るうちに減っていきます。

 

残高が減るにつれ、不安が増えていきます。

 

 

■このままでは、まずいと思った矢先に
チラシを見たという、近所に住んでいるAさんと同年代の方が、
グループで教室に来てくれました。

 

グループのリーダー的存在のBさん。

 

Aさんの思いや考えに、同年代と言うこともあり
非常に共感して、Bさんをはじめとするグループの方々が
入会をしてくれました。

 

 

■そこから、何かあるごとにAさんやスクールのことを
気にしてくれ、友達の紹介はもちろんのこと、
人手が足りないときには、お手伝いもしてくれました。

 

BさんたちもAさんのスクールが少しでも良くなるように
一生懸命活動をしてくれ、アドバイスもくれ、
AさんはBさんたちと常に一緒に居ました。

 

Bさんたちのお蔭もあって、1年後には、お客さまも順調に増え
スクールは黒字化をしていきました。

 

お客さまが増えることは、とてもうれしいことでしたが、
Aさんの業務量はますます増えていきました。

 

 

 

■そして開校より2年後。

 

「もの寂しげな表情で考えこむ女子高生」[モデル:伊藤里織]

 

Aさんのスクールは、教室のキャパを超えるくらいの
お客さまが集まるところになっていました。

 

スタッフも増え、お客さまの対応をスタッフに任せていきます。

 

それでもできる限り、お客さまと接する時間を作ろうとする
Aさんでしたが、とても時間がありません。

 

そのころ、Bさんたちとの時間も減っていき、
今までBさんたちがお手伝いしてくれていた業務も
スタッフが行うようになっていました。

 

 

■さらに、Aさんの活躍の場を増やそうと、2店舗目を計画します。

 

計画の相談をスタッフとしていた時、
Bさんが、話に入ろうとしてきました。

 

その時、Aさんは「もうこれ以上、Bさんに迷惑はかけれないから
今後は自分たちで何とか決めていくね。」と言いました。

 

Bさんは、その場では、「そうだね。」と納得してくれたようでしたが、
その後、Bさんを含め、初期に入会して、いろいろと盛り立ててくれた
大切なお客さまたちから、退会届がでてきました。

 

Aさんは、もう私たちがいなくても大丈夫、と表面上では
言っていましたが、帰り際、スタッフが、ある言葉を聞いていました。

 

「Aさん、変わったよね…」
「もう私たちのことはどうでもいいんだ…」

 

このスクールで起きた事例は、決してレアケースではありません。
私のお客さまのなかでも、似たようなことが起きています。

 

スクールビジネスは他のビジネスと違い、
入会してくれた時点で、ほぼリピート客になります。

 

その後、リピート客をファン客にしていくことは間違いではなく
必要な工程です。

 

Aさんはどこか間違っていたのでしょうか。
それとも何も間違っていなかったでしょうか。

 

あなたはどのように思いますか。

 

 

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