前回、口コミの方法で『ステレス（隠密）広告』という方法が
アメリカで使われていると言うことに触れました。

それでは、この『ステレス（隠密）広告』とはいったいどんな方法なのでしょうか。

ビジネス手法では、常に日本の先を行っているアメリカですが、
どのような口コミ方法なのでしょうか。

まずは、こちらをご覧ください。

ニューヨーク・マンハッタンの若者たちが集まる最先端のクラブ。

髪の長い女性が一人、カクテルを飲んでいます。

「きれいな髪ね。どうやって手入れしているの？」
隣に居合わせた別の女性がそう話しかけると、彼女はこう言いました。

「実は最近、スウェーデンに遊びに行ったんだけど・・
そこですごくいいトリートメントを見つけたのよ。」

「へぇー、そうなんだ。私も今度使ってみようかなぁ・・」

実はこれが、企業が巧みに演出した「宣伝」なのです。

髪の長い女性は、広告代理店が欧州メーカーのシャンプーや
トリートメントを広めるために雇った女優なのです。
ここで不特定多数の消費者に商品の良さをアピールしているわけです。

こういった広告方法が、今アメリカで広がっている『ステレス（隠密）広告』なのです。

その意味は、姿が見えないステレス戦闘機のような宣伝手法と言う意味らしいです。

この方法を考え出した方は、
「テレビＣＭなどは宣伝と分かっているので消費者はしらけてしまう。
口コミで自然と広がっていく方が強い。」と言います。

ただこの方法も、役者を使っての広告だと消費者が気付いたときには
「だまされた」という反感も買う恐れがあり、逆効果にもなりかねない方法なのは確かです。

この諸刃の剣をうまく使うことができれば、口コミの加速はすごいものになりますね。

実際に、日本のメーカーもこの方法でアメリカ国内での口コミ発生を試みているみたいです。

たとえば、こんな方法です。

日本人カップルの観光客が、カメラを持って２人の写真を撮ってくれる人を探しています。

そこで、ちょうど通りかかったある男性に
「このカメラで写真を撮ってもらえますか？ただ押すだけなので・・」

その男性はカメラを渡させた瞬間「なんて、小さくて軽いんだ！」
そしてそのカメラを使った瞬間「なんて、簡単にしかもぶれずに撮れるんだろう・・」
「いいカメラだなぁ。今度見に行ってみよう。」 という具合に行うわけです。

もちろん、観光客役の日本人カップルは役者です。
こういった方法がアメリカでは、広がっているみたいです。